被写界深度とF値の関係
被写界深度とは
被写界深度(DoF: Depth of Field) とはピントが合っていると見なせる範囲のこと。
- 浅い被写界深度 → ピントが合う範囲が狭い(ボケやすい)
- 深い被写界深度 → ピントが合う範囲が広い(全体にピントが合う)

出典: カメラの豆知識 ~絞りを絞ると画質向上したり、ピントが広い範囲に合う理由~
F値と被写界深度の関係
F値が大きい(絞り込む)ほど被写界深度は深くなる。
なぜ絞ると被写界深度が深くなるのか
絞ることでピントが合っていない箇所からの光の分散が小さくなるから。
仕組みの説明
被写体Aにピントを合わせた場合:

被写体Bの光はフィルム面・撮像素子上で分散する(ボケる):

絞ることでレンズ周辺からの光がカットされ、分散が和らぐ:

出典: カメラの豆知識 ~絞りを絞ると画質向上したり、ピントが広い範囲に合う理由~
逆にF値が小さいほどボケは大きくなる(ピント面以外からの光の分散が大きい)。
補足: 像面湾曲と絞り
像面湾曲(field curvature) はザイデル5収差の1つで、レンズが球形であるために起こる現象:
- 中央にピントを合わせると周辺が合わなくなる
- 周辺にピントを合わせると中央が合わなくなる
超広角レンズで特に顕著。絞って被写界深度を深くすることで、中央も周辺もピントが合うようになる。このため、被写界深度が深くなること自体も画質改善に貢献している。
実用的なF値の選択
| 状況 | 推奨F値 |
|---|---|
| 風景写真(標準的) | F8付近 |
| 手前から遠景まで全体にピント | F16〜F22 |
| 意図的にボケを出したい | F2.8〜F4 |
| 光条を大きくしたくない | F2.8程度 |
自分の撮影意図にあったF値を選択するのが最善。